OMIYA BONSAI

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〜盆栽、次の100年へ〜 「さいたま宣言」

2017.05.01

大会には多くのご来場ありがとうございました。
大会最終日に読み上げられた、「さいたま宣言」を掲載いたします。
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世界盆栽大会は、1989年、一般社団法人日本盆栽協会主催の下、さいたま市(旧大宮市)で第1回大会が開催されました。そして、会期中には世界盆栽友好連盟が設立され、世界盆栽大会は、4年ごとに世界各地で継承されていくことが決まりました。
世界盆栽大会が世界各国で開催されていく中、盆栽は生きた芸術 として広く世界の人々に愛されるものとなりました。そして世界 盆栽大会は、「盆栽を慈しむ心は、平和を愛する優しい心に通じる」という理念も合わせて浸透させてきました。

第8回世界盆栽大会のテーマは、「盆栽、~次の100年へ~」。
第1回大会から28年。世界の国々では、それぞれの国に自生する植物を用い、それぞれのお国ぶりを発揮した素晴らしい盆栽が誕生してきました。こうして盆栽が世界共通の文化となりつつある今、これからも発展を続けていくためには、盆栽を次の世代へと継承していく努力を欠かすことはできません。

それは、盆栽を継承していく後継者を育成していくことに、ほかなりません。
さいたま市は、世界の盆栽文化の拠点として、「大宮盆栽村」や「大宮盆栽美術館」を通じて、これからも「大宮盆栽」を広く国内 外に発信すると共に、盆栽文化の普及と発展を図り、次世代に継承していくため「さいたま国際盆栽アカデミー」を設立し、今後、日本盆栽協会を始めとした世界の盆栽関係団体とともに、後継者の育成に努めてまいります。
また、さいたま市内の小学校で盆栽を教育の一環として取り入れることで、子どもたちに盆栽を身近な文化として体験する機会を 創出し、盆栽への理解を深めてもらうよう活動してまいります。

ここで、さいたま宣言をいたします。
盆栽は、世代を超えて受け継がれていく中で、その価値を高めていく芸術です。これからも末永く盆栽が継承されていくために、 私たちは盆栽の魅力をより強く発信し、後継者の育成に努めていきます。
すでに日本では、幾世代にも渡り盆栽が継承されてきた経験を有しています。その経験を世界の国々と共有し、すべての国でこれ からも盆栽文化が発展していくことに協力していきます。

「盆栽、~次の100年へ~」 私たちは、1989年に開催された第1回世界盆栽大会の基本理念「盆栽の心で築く世界の平和」を受け継ぎ、さらに世界の盆栽愛好家同士の友好・親善を深め、「樹を継なぎ、人を継なぎ、平和を継なぎ」、次の100年へ向け、その実現に寄与してまいります。

平成29年4月30日
さいたま市長 清水勇人
一般社団法人日本盆栽協会 理事長 福田次郎